人食い反社

人食い反社


「いやぁ、毎度お勤めご苦労だねぇ。イ・オ・リちゃん?」


「くっ…!」


失敗した───

そう悟った時にはもう、全てが遅かった。

市街地での温泉開発部の破壊活動により、いつも通り風紀委員会には出動要請がかかった。

そして始まるのは散り散りに逃げていく温泉開発部の追撃。

カスミやメグといったネームドをヒナ委員長が追い、私達もできるだけ多くを捕まえていく。

だが、今回だけはいつもと違った。


「あんな安い挑発に乗っちゃうなんて可愛いねぇ♡」


「うる、さい…!」


「うーん、元気良すぎるなぁ。あ、そこの巻尺とリベット取って?」


「あいよ。」


挑発に乗って一人突出して誘い込まれた廃墟。

追跡中に床が突如抜けて、いや、こいつらの仕掛けた落とし穴と言った方が正しい。

それにまんまとかかって気絶した私は、なんとそのまま拉致されてしまった。

そして肌寒さで目が覚めた時には見知らぬ場所で、服は全て剥かれて縛られていた。

しかし、この縛り方というのも妙なものだった。


「何なんだ、この…縛り方は…!普通に、縛れ…!」


「何って…ねぇ…?」


両手足はもちろん、胴体までもが白縄で、しかも不要な部分まで縛られていた。

縄は乳房を絞り出す様に上下の付け根を締め付け、腰や腹には亀の甲羅の模様の様に這っている。

腕は後ろ組みだが、その組み方は合掌の形だ。

ご丁寧に全ての指にも合掌の姿勢を崩せない様にリングが嵌められている。

背面合掌は普通にいるととても苦しく、少しでも楽にしようとすると胸を突き出す様に反り返る事を強制されていた。

この様な縛り方、教本でも欠片も見たことが無いし、目的もわからない。

だが、連中には明確な目的がある様だった。


「…マジ?本当に知らないんだ、やった…!」


「部長らの目も無いし、もう最高じゃん!」


「何を、言って…?」


私が目を白黒させていると、グループのリーダー格の一人が私に歩み寄る。


「んむぅ!?」


そして、唇を奪われた。

今まで全く察していなかった私だったが、ここに至って漸くその意味を理解する。


「っぷあっ!!お、お前ら正気か!?私は女だぞ!?」


「⋯っふぅ。ああ、もちろん。私はビアン。そっちの奴らは両刀。」


「いつも追いかけられながら思ってたんだぁ。イオリちゃんはどんな声で鳴くのかなって♪」


「お前、こないだ潰したトリニティ生の件⋯忘れてないだろうな?」


「⋯⋯⋯⋯⋯脱チンは?」


「それで7人ダメにしたんだろうが、バカがよ⋯!」


各々が好き勝手に話し、混沌とする場。

分からない単語まで飛び交うものだから、何を言っているのか理解が及ばない。

しかし、一つだけ理解った事があった。

これらの会話は全て、私の嬲り方についての談議なのだと。


「温泉開発は温泉を掘るだけじゃあない。温泉街を造ることも含まれる。」

「温泉街に必要な施設といえば湯屋や旅館、そして⋯風俗。」


「ひぅっ!?どこを触って⋯!」


「あぁ…たまらんなぁ…!本当に一人でもシてないんだな…!」


突如触られたのは臀部すら通り越し、露にされてしまっている私の縦スジ。

毛もまだ薄っすら産毛が生えたばかりで自分でもあまり触らない箇所、所謂女陰だった。

スリスリと、ピッチリ閉じたその周辺をナメクジが這うかの様に撫でまわされ、指でスジをなぞられる。

痛みでも何でもない、ゾクゾクとしたえも言えぬ感覚が背筋を走り、私は声を上げてしまった。

そんな私に構わず、連中は言葉を続ける。


「風俗街に卸す女を開発する事もまた、私らの温泉開発ってワケさ。」

「怖いかい?お子様向けに加減しようか?イ・オ・リ・ちゃん♪」


子ども扱いの煽り言葉に、堪らず私は食ってかかる。


「だ、誰が⋯!」


「そう来なくっちゃ♪」


この時、プライドを全てかなぐり捨ててでも加減を懇願していれば。

そう思わない日は無かった。


─────────────────


「ごえ”んなざいっ!!ごべんなざいっ!!ごえ”んなあ”ぁぁぁぁぁ!!!!」


「あぁ…本当にイイ声で鳴くねぇ~…!!その声だけでイっちゃいそう…!!!」


にちゅにち、ぐちぐち、じゅぶぷぱぁ。

そんな水音が、ずっと鼓膜を震わせて続けている。

今またイかされて、天井に届くかと思える程に潮を吹かされた。

皆が代わる代わる、私の身体を嬲っている。

嬲って…嬲って…嬲って、嬲って、嬲って嬲って嬲って嬲って!!!

何も知らなかった私の身体に、ありとあらゆる肉悦を叩き込んでくる。

双頭ディルド、媚薬、尻尾での挿入、尻尾の媚薬漬け。

他にもたくさんイかされてきたけど、特にあのイボ付きのグローブは本当に嫌だ。


「ほら、ここでしょ?それにここもぉ…♪」


「やえ”っ、やめ”でえぇぇぇぇ!!!もうイキたくない!!イギたぐない”ぃぃぃぃぃ!!!!」


おマンコの内側から臍のあたりを擦られ、また絶頂する。

言葉遣いはすっかり矯正され、かつては何と言っていたか思い出せない。

このイキっぱしの状態は、かれこれ3時間…いや、もう時計も無いのでわからなかった。

ずっと焦らされて、イキたくなって、イかせてもらえる様に土下座して、風紀委員会の腕章にオシッコとマン汁ぶちまけて…それからずっと。

これは相手があまり体力を使わないせいで、かなりの時間を持続するのだ。

それに私がイっちゃうところを、一番深イキする力加減でゴリゴリ、ってされる。


「ふふっ、乳首ピアスにつけた鈴も跳ねまくっておもしろーい!」


痙攣する身体によって上下左右に揺れる乳首ピアスと鈴。

ビンビンと紐が張る度に私のおっぱいがまた気持ちいい。


「ほぅらイオリ、ウチのもしっかり舐めてねぇ…!」


「ひゅーっ…!ひゅーっ…!ぅぶぅ…!?むちゅ…ぶ…んむぅ…!!」


顔に押し付けられるおマンコ。

雌の匂いがムンムンし、マン汁でベトベトのそのヒダに鼻から顔を埋め、クンニする。

しっかりと相手の気持ちいいところをしっかり舐めて、気持ちよくしなければ。

じゃないと、またイかされたり、焦らされたりでもっと酷いことされるかもしれない。


「ぁ…イク…!イオリ、飲んで…!」


「んん!?んぐっ…んぐっ…」


相手が絶頂し、マン汁にオシッコを吹き出す。

私はその大部分を顔で受け止め、飲み下していった。

こうして開発という名の私の破壊工程は、1週間に渡って続いていった。


──────────────


『イオリ、3時の方向です。』


「了か、ぁっ…!い…」


『…イオリ?』


「ううん、何でもないよアコちゃん!」


暫くして、私は解放された。

私が完膚なきまでにぶっ壊されている間、モモトークを勝手に送られて無事な事にされていたらしい。

そのため、ゲヘナ学園に帰ってきたその日から風紀委員会の活動に駆り出されていた。

…何一つ、無事な事なんて無いのに。


『お疲れ様でした、それでは全員帰還して…』


「アコちゃん、私はもうちょっとこの辺巡回してから帰るよ。」


『ゆっくり返って来ても書類は減りませんよ?』


「わかってる、よ…!」


単独行動の言い訳を告げ、私は指定された場所へ行く。

そこには───


「やあやあイオリちゃぁん。ちゃんと持ってきてくれた?」


「はい…これ、です…」


あの日、私をぐちゃぐちゃにした温泉開発部の皆さんがいた。

私は震える手と声のままに、絶対に渡してはいけないものを渡す。

風紀委員会の巡回ルートや、対応方法等の機密情報の塊を。


「おお…これで温泉開発が更に捗るね!」


「ヒナが来なければ何とでもなるからねぇ。」


「これで名実共に裏切り者だね、規則違反者のイオリちゃん♡」


「はい…」


ああ、やってしまった。

私は、自らの苦しみをほんの少し和らげるために、風紀委員会を完全に裏切ってしまった。

もう私に風紀委員会を名乗る資格は無いだろう。

だけど、こうするしかない。こうする他無いから、仕方ないのだ。


「イオリちゃんは、何かな?」


私とは何か。そう問われて私は答えるべく姿勢を整える。

シャツを託し上げて咥え、乳首ピアスが陽の光を浴びて輝く様に曝け出す。

スカートと腕章を足元へと乱雑に脱ぎ捨て、鉄に覆われた腰を晒す。

そして、抱いてもらうのに必要な口上を高らかに告げた。


「私は、風紀委員会失格のゴミザコマゾ女です…!」

「解放されてからも抱かれた時の快楽が忘れられなくて、暇さえあればオナって…でも満足できなくて…!」

「それで、イかせてもらうために機密情報を漏洩しました…」

「挙句の果てにおマンコとアナルの自由も明け渡し、恥丘にはタトゥーを刻んで頂きました…!」

「貞操帯の鍵も明け渡し、一人では絶対にイケないバカ女でもあります…!」

「なのでどうか…どうかぁ…!」


垂れたマン汁が伝う腕章は、泣いている様に見えた。

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